小台から伸びるアップルロードを田端に向かって南下し、もうそろそろ北区に入るのではと思うころに、その店はあります。 目じるしは、階段下にある洒落た置き灯籠。
日中は少し控え目にも見えるノスタルジックな青い電飾が付いた階段を上がると、目の前にはスモークガラスの小さな扉。中が見えないので少し勇気がいる。しかし間違いなくそこが今日の取材先だ。勇気を出してドアを開ける。
今回訪問したのは、3月1日に開店したばかりの「珈琲and家呑み 和木(WAKI)」さん。店主の末木(すえき)さんが一人で切り盛りするお店。
もともと東上野で息子さんとご一緒にそば屋を経営していたが、そこを閉店したのをきっかけに、地元である尾久に戻ってきたのだという。
ご自身が東上野で働いていたときに、遅い時間に帰ってくるとちょっと一杯飲みたいな、と思ったといに寄れるお店があまり無いことを感じていた末木さん、「女性が一人でも安心して来れるお店をつくりたかった」といいます。
来店時に「荒川102を見た」で、お会計から50円引き(2016年5月末まで)。公式Facebookページから取得できるクーポン券を持っていくのが便利です。)
店内はL字のカウンターに赤いビロードの絨毯、そして鏡の壁。壁を隔てたすぐ向こうに雑然とした小台の通りが走っていることをすっかり忘れてしまうような落ち着いた空間。
「なにをつくろうかしら?」と飾り気のない声で末木さんに聞かれたので、お店のオススメ品をお願いする。
ここのお店の売りは、フルーツやスイーツを自家製ワッフルに盛りつけたワッフルボウル。器がワッフルだからまるごと食べられる。
たっぷりのフルーツなどが盛りつけられても大丈夫なしっかりとした厚みのあるワッフルは想像以上のボリューム感。食べ終わるころには満足感に満たされること間違いなしの一品。
・ミックスフルーツバニラボウル 500円
ワッフルボウルの上にのっているのはたっぷりのマンゴーとバニラアイスを中心に、さくらんぼ、きいちご、生クリームにマシュマロ、、と、まさに宝石箱。意外とあっさりした甘さのこちらは、女性だけでなく、男性でもお酒の後にちょっと寄りたくなる味です。
・白玉ぜんざいワッフルボウル 500円
言わずとしれた日本の甘味の王様、白玉ぜんざいが、フルーツや生クリームと一緒にワッフルボウルに鎮座。和がお好きな方にはこちらがオススメ。
・シーザーサラダワッフルボウル 500円
お客さんの提案をきっかけに、たっぷりの新鮮な野菜やゆでたまごがモリモリに盛りつけられたこちらは、それだけで十分な食事になる一品。ダイエットを気にしている女性も、無性に野菜が食べたくなった男性も、これならたっぷり野菜が取れて満足間違いなし。
・つけパンシチュー 650円
「特になにか特別なことをしているわけじゃないけど、お母さんの味なの」と末木さんが出してくれたこのシチュー。ただものではありません。
もはやシチューの中に具があるのか、具の中にシチューがあるのか、わからないほどに鶏肉やじゃがいもがゴロンゴロンに入ったシチューに、がっつり厚切りのトーストを浸して食す。。。
間違いのない絶対的な美味しさ。そして、家で食べるようなホッとする味わい。胃の奥底から幸せが立ち昇ります。絶品シチュー、ぜひお試しあれ。
最後に、お店自慢のサイフォンで淹れた珈琲をいただきました。
今ではなかなか見ることもないサイフォンコーヒー。その火を見ていると時間がゆったりと流れ出します。 コーヒーだけでなく、乾き物のナッツにドライフルーツ、そして自家製プルーンの砂糖漬けまでが付いて400円。。
ゼイタクな400円だ。
重厚な店の空間も、しばらく食事をいただいているうちに、じんわりと自分を包み込む空気へと変わっていきます。
店の名前に「家呑み」と入っているのが分かる気がしました。
ちょっと疲れたとき、ほっとくつろぎたいとき、一人で落ち着きたいとき。そんな時、ちゃんと食事もしながら「家呑み」できるとこ、尾久にありますよ。
<店舗情報>
- 店名:珈琲and家呑み 和木(WAKI)
- 住所:荒川区西尾久1-16-4 ジュエリー田端2階
- 営業時間:11:00-14:00、17:00-21:00(不定休)
- 電話:03-6807-8821
※荒川102の取材情報は地図からも探せます。ぜひご活用ください。▶▶▶ 「荒川102取材マップ」
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